愛媛建築士会 女性委員会企画の 南予地方見学会で見た建築等をご紹介します
【旧宇和町小学校 公会堂】
大正4年 坪が谷に新築
昭和8年 卯之町に移築
平成元年 米博物館として現在地に移築
小屋組は、長スパンを飛ばすためトラス構造になっています



さて、昨日の続きです
町並みの散策のあと、実際に町家の中で市民フォーラムがあり、参加してきました

伊予市にお住まいの建築家 武智和臣さんより、
「まちの中心部の賑わい」「住み続けるまち」「潤いと文化の香りのするまち」をめざして
まちなか再生のために何が必要かという問題提起をご説明いただきました

「まち並み保存とまちづくり」
講師:岡田 文淑 国土交通省地域振興アドバイザー
内子で30年間町並み保存や村並み保存に関って来られた経験をもとに
非常に貴重なお話を頂きました
今は、まちの誰もが自慢している「内子座」も、
かつては、壊して駐車場にしたい方が70%のなかでの保存再生だったそうです
世論作りから復元への道のりはものすごく大変だったと想像できます
心に残ったキーワード
・まちの人はお客さんではない
・ターゲットを明確にする
・目障りなものを引き算していく
・暮らしぶりそのものが文化
・やるかやらないか
・町並み保存に、内子は、毎年2000万円を30年間投資し続けている

「アートプロジェクトがまちを再生する」
徳永 高志 アートNPO カコア理事長 長野県茅野市民館コアアドバイザー
市民フォーラムが始まる前に、サプライズ企画がありました
ルーマニアで活躍されている音楽家による演奏です
バイオリン:浅野未希さん(ルーマニア国立放送室内管弦楽団)
ピアノ:西岡さん
・愛の挨拶(Salut d’amour ) (エルガー(Elgar))
・情熱大陸(葉加瀬太郎)
アンコール
・チャールダーシュ(csárdás)(ヴィットーリオ・モンティ(Vittorio Monti))


明日11/26(金)、浅野未希さんが所属されている、ルーマニア国立放送室内管弦楽団の演奏会が
18:45~松山市民会館にてあるそうです
ご興味のある方は、是非、お運び下さいませ
先日、伊予市にて行なわれた、
市民フォーラム「伊予市のまちの将来」 まちなか再生と文化拠点づくり
に参加してきました
はじめに、郡中に残っている町家を中心としたまちなみを案内していただきました

明治時代の擬洋風建築(ぎようふうけんちく)
つまり、明治時代初期に、西洋の建築を日本の職人が見よう見真似でつくったもの

典型的な町家
こちらは、京都の町家と同じで、妻入り・下屋つき
八幡浜では、商家建築の下屋部分は「持ち送り」で支えられる軒下空間で
商売を行なっていたみたいです

大西ハカリ店さん
現代においても活用されていらっしゃいます

その後、町並みを歩くと、八幡浜と同じく、平入りの建物が軒を連ねていました

町家の典型的な階層は
(道路沿い)お店→住居→離れ→蔵(奥)
離れや蔵までくると、非常に静かで、野鳥の鳴き声などが楽しめる空間になっていました
途中途中に坪庭があり、緩やかに建物をつないでいます
坪庭に昔その家で商売用に使われていた石臼などが配置されていたり、
桂離宮と同じ三日月型の窓がある茶室があったり
生活の中に文化が息づいているまちだなと思いました
佐田岬半島は、かつて銅の密集地帯でした
別子銅山と同じ鉱床です
そして、銅の精錬所も3箇所あったそうです
現在稼動しているものはありませんが、その精錬所跡は部分的に残っています

・佐島(八幡浜市)
・女子岬(伊方町)
・旧三崎町井野浦(伊方町)
どちらも、精錬の過程で出てくる亜硫酸ガスという公害発生により使われなくなってしまった産業遺産です
瀬戸内海の犬島が同じく銅の精錬所跡が建築&アートの力で蘇ったように
産業遺産は、今後、活用次第で活きてくる地域の財産になりうると思います
先日岡崎直司さんに見せていただきました井野浦の精錬所跡地・・・予想以上に残っており
同じ市外局番であることや地層・文化の繋がりのなかで
八幡浜と伊方町全体を見渡した調査・研究・活用等の重要性を再認識致しました
先日出張した際に、ドミニク・ペロー展を見てきました
学生時代、磯崎新さんがICCにて「海市」展を行なったときに、
模型作成のアルバイトをしていたことがあり
ICCファンになり、しょっちゅう見に行っておりました
オペラシティーでは、三角コーンのようなツリーがお目見えしており
クリスマス気分を盛り上げていました

こちらドミニク・ペロー展の入り口

心に残ったメッセージ
・今日の建築において、私は歴史よりも地形が優位にあると感じています
・心地よい場所とは、多くの割合で人の手が入っていることに気づくでしょう
・敷地や空気、水、光、温度などの感覚的な関係に信頼を置いているのです